地区内活動報告

3月5日 クラブ青少年交換委員会の報告

青少年交換委員長
山田正人

@次年度の長期留学、短期留学の応募に向けて

~~~2018―2019年度の交換留学プログラムについての説明会

31クラブからの出席があった。岡本年度で募集し、決定した派遣候補生は、ほぼ1年をかけて申請書を書き、成績証明書や予防接種などの必要な手続きと、海外生活をするための研修を受けて、樫畑年度が始まる8月に交換が始まる。日本から派遣生が出発すると同時期に海外から受け入れ留学生が来日し、日本での生活が始まる。この8月からの岡本年度で世話する交換留学生は、福井年度で決定し研修を重ねてきた生徒達だ。

このように、交換のために準備する期間と、実際に交換する作業とが、複数年度にまたがっているということを、まずクラブは理解して、準備していただきたい。

また、スポンサークラブになった場合のカウンセラー、ホームステイ家族、受入高校が抱える問題点をかいつまんで話をさせていただいた。

 

~~~2人のROTEX会長の話

一人は、2013-2014年度の交換留学生の堤健登くん。彼はテキサス州の片田舎で1年間を過ごした。日本の数倍もある州には、日本人がほとんどいなくて、学校にも英語が使えない学生もいたり(メキシコからの移民の子ども達)して、留学生としての特別扱いはなかった。それが良かったという。3ヶ月は全く英語がわからずに苦労したという。苦労してアメリカ人と対等に英語を話せるようになり、留学中に素晴らしい英語の報告書を書き続けた生徒だった。裏には相当な苦労があったことが今わかった。人種差別を経験しながら、世界中から留学してきた生徒との出会いが、彼の人生を変えることになった。それだけではなく、当たり前のように一緒に過ごしてきた日本の両親と離れてはじめて感謝しなければならないことに気付いたと言う。ロータリーは発見の旅であり、冒険の旅であり、人生を変える旅であった。

もう一人の2009-2010年度のデンマークに留学していた高石環さんは、その後、大学でも再びデンマークへ留学した。青少年交換でデンマークに行った時は、デンマーク語は全くわからない状態で、6ヶ月は孤独を感じながら耐える生活だったという。ホームステイ家族との出会い、友達との出会いは、忘れがたく、自分も日本に来た留学生に自分がしてもらった親切を返したいという。

2人の濃い体験に、会場から質問があり、さらにロータリーの交換留学プログラムの良さを理解できた会であった。2人は、「若者に成長のチャンスを与えているこの青少年交換プログラムを継続、発展させていって欲しい」というメッセージを送ってくれた。

 

2016年12月の青少年交換委員会の研修で2770地区のパストガバナー 渡邉和良氏の言葉を紹介する。『青少年交換プログラムは、高校生留学生を親善大使に育てるために存在するのではない。彼らが一人前の大人へ成長するために、ロータリアン自身が真の「奉仕の精神」を実践できているかが試されているプログラムなのだ。』

次年度の青少年プログラムの実践に、より多くのクラブが名乗りを上げて、ロータリー活動の活性化の一助にしていただきたい。