世代をつなぐ国際奉仕活動

和歌山中ロータリークラブ

Ⅰ.これまでの経緯

(1)《先の大戦とロータリー活動》


私達は1991年7月に初めて現地を訪問しました。訪問時、元気な子供たちと一緒に楽しいひと時を過ごして以来、いつかこの子らが大きくなった時にも何か支援することが出来ないか、という思いを抱き続けて来ました。

そしてそれから14年が経過した2005年、私達の「遠大な夢」であった「和歌山中ロータリークラブ大学スカラーシップ」を立ち上げました。上記10か所の保育園卒園児の中から経済的に大学進学がかなわない優秀な子女を毎年1〜2名選抜し、マニラ首都圏の4年制大学での勉学に必要な4年間の学費・教材費の全額と生活費の一部を支援するというスカラーシップです。

これまで22名の学生を支援し、加えて、支援学生には世界に向けての視野を広げて頂きたいとの思いから全員に和歌山県訪問の機会を提供して参りました。私達のスカラーシップ奨学金は立上げ当初から1人当り4年間で米ドル$10,000ですが、日本からの送金必要金額は当初の100万円から昨今は160万円となってしまいました。

(2)《遠大な夢の実現へ》


私達は1991年7月に初めて現地を訪問しました。訪問時、元気な子供たちと一緒に楽しいひと時を過ごして以来、いつかこの子らが大きくなった時にも何か支援することが出来ないか、という思いを抱き続けて来ました。

そしてそれから14年が経過した2005年、私達の「遠大な夢」であった「和歌山中ロータリークラブ大学スカラーシップ」を立ち上げました。上記10か所の保育園卒園児の中から経済的に大学進学がかなわない優秀な子女を毎年1〜2名選抜し、マニラ首都圏の4年制大学での勉学に必要な4年間の学費・教材費の全額と生活費の一部を支援するというスカラーシップです。

これまで22名の学生を支援し、加えて、支援学生には世界に向けての視野を広げて頂きたいとの思いから全員に和歌山県訪問の機会を提供して参りました。私達のスカラーシップ奨学金は立上げ当初から1人当り4年間で米ドル$10,000ですが、日本からの送金必要金額は当初の100万円から昨今は160万円となってしまいました。


<フィリピン大学奨学生(卒業生並びに在学生)>

Ⅱ.新着ニュース

(1)《世代をつなぐ国際奉仕活動》

私達が支援したスカラーシップ奨学生の中にMerry Queenlyn G. Marko(メリー・クイーンリン)さんがいます。

1989年8月1日生まれで、私達が2番目に建設したMagsaysay(マグサイサイ)保育園を卒園、17歳になった時点で「和歌山中ロータリークラブ大学スカラーシップ奨学生」に選抜され、2006年6月にマニラ市ライセウム・フィリピン大学に入学、2010年3月優秀な成績で経営学科を卒業しました。

この間、2007年10月には私達の日本招待を受けて県民文化会館で開催されたIntercity Meetingに出席し、奨学生の立場から私達の奉仕活動に関する近況報告をしてくれました。クイーンリンさんはその後、一流企業での勤務を経てご結婚、私達がサンペドロ市を訪問して彼女と再会した2019年2月にはご懐妊中の様子でした。

それから5年後の今年5月21日(火)、サンペドロ市のアストロ・ドームで開催された保育園10か所の合同卒園式では、クイーンリンさんの子供さんが無事卒園証書を受け取りました。卒園したのは、お母さんのクイーンリンさんが卒園したあのマグサイサイ保育園です。私達が最初の「保育園建設」に取り組み始めてから数えて33年、「大学スカラーシップ」を立ち上げてから19年、私達の支援が、お母さんの世代から次の世代に届いたのです。

このニュースに接し、和歌山中ロータリークラブの会員一同、33年間の歴史の重みと長年継続して努力して来た奉仕活動の手応えに、感動を禁じ得ませんでした。

<2015年2月サンペドロRC訪問時>
<2019年2月サンペドロRC訪問時
 懐妊中のメリー・クイーンリンさん>
<2024年5月21日に開催された合同卒園式>

(2)《皆様へのお知らせ》第2640地区、和歌山市内各ロータリークラブの皆様、サンペドロRCの皆様への御礼

何事にも始まりがあれば終わりあり。

私達のクラブも近年のクラブ財政上の問題により、これまでのような国際奉仕活動はこれ以上継続することが出来ない、と判断するに至りました。現在「大学スカラーシップ」により2名の学生が大学に在学中ですので、この2名が卒業までに必要とする資金$10,000の今期支援を最後として、私達は33年に渡るフィリピンでの国際奉仕活動の幕を閉じることを決定いたしました。

思い起こせば1990年、当時の第2640地区国際奉仕委員会の方々にWorld Community Serviceに関するご助言を頂き、そのWCSリストからフィリピン・サンペドロロータリークラブ提唱の“Day Care Center Project”を選ばせて頂いたのがすべての始まりでした。また和歌山市内各クラブの皆様には、当クラブがIntercity Meetingを担当させて頂くたびに、多大なご支援を賜りました。いくつかの保育園、そして何人かのスカラーシップ奨学生への支援は皆さんのご協力のお陰で実現したものです。国際ロータリー第2640地区、そして和歌山市内各ロータリークラブの皆様に改めて御礼申し上げたいと存じます。長年のご支援ご協力、本当に有難うございました。

そして故ニロ・アルフォンソ会員、フィル・シブーロ会員、エミール・メンディオーラ会員はじめ、姉妹クラブ・サンペドロRCの皆様、長年の以心伝心のチームワークに感謝申し上げます。サンペドロRCが常に心掛けておられる“For others, with others.”の実践に心から敬意を表します。

もし皆様との出会いがなかったなら私達の国際奉仕活動は実現しなかったでしょう。そしてデイケアセンター保育園の児童・卒園生の皆さん、和歌山中ロータリークラブ大学スカラーシップ奨学生の皆さん、皆さん一人一人がこれからも充実した人生を過ごされますよう心から願っています。

<2007年10月 I.M.にフィリピン奨学生を御招待>
<合同卒園式に出席された
 フィリピン・サンペドロRCのメンバー>