10月は、職業奉仕月間、米山月間です。
「職業奉仕」は“ロータリーの原点”です。他人の職業奉仕にも気を配るというか、手を差し伸べることによって、結局 自分の職業奉仕に戻ってくる。 例えば、ホテルに泊まり、部屋を出るとき、ゴミをきちんとゴミ箱に入れる。タオルを洗面台に戻しておく。自分だって気持ちがいい。そうすれば掃除のおばさんの手間が少しでも省ける、一部屋を掃除するのに1〜2分余計にかかれば20部屋として40〜50分の違いが出るわけ。ホテル代にも影響してくる。それぐらいのところまで気を使うのがいいんじゃないか。 次に、スーパーの場合、お客はできるだけ入り口に近い場所に車を止めたがる。そこである取引業者が、お客の邪魔にならない遠くに車を止めた。その様子を窓から見ていた社長さんが感心して、あの業者から仕入れろと、それで2倍の取引に増えたという話もある。 その人は売り上げを増やそうとしてやったわけじゃない。ふだんのこころがけが、結果的に売り上げ増につながったわけ。 いまは、「顧客満足の時代」といいますが、これからは「顧客感動の時代」だと思う。一度、お客は感動したら離れない。それは人間本来の姿ではないでしょうか。
クラブ会長、幹事そして会員の皆様、新しいロータリー年度が始まり、早や3ヶ月を経過しました。季節も絶好の秋を迎え、各クラブの奉仕活動も益々積極的に行われていることと存じます。 私は、月信4号をお届けし、9月末日までに41クラブを訪問させていただきました。 多くの皆様と素晴らしい出会いを体験し、楽しく語り合い多くを勉強させていただきました。あと34クラブの訪問がありますがよろしくお願いいたします。 さて、10月は職業奉仕月間であります。職業奉仕は、ロータリーの原点ともいえる重要な奉仕部門でありますが、意味をとらえ難い点もあり、職業奉仕は、往々にして、なおざりになる傾向があります。しかし、よく聞いてみますと、ロータリアン一人ひとり、非常に意識しておられる。これは何よりも素晴らしいことだと思います。 今日の社会は、刻々と変化し、新技術の開発や、女性の職場進出等により職場の内容も意味も変わりつつあります。これらの急速で複雑な変化は、ロータリアンが職場奉仕において引き続き意欲的に活動しなければならない必要性を示していると言えると思います。 ロータリーの網領の第2項には職業奉仕の本質を説明しています。即ち、「事業および専門職務の道徳水準を高めること、あらゆる有用な業務を通じて社会に奉仕するために、その業務を品位あらしめること」となっています。 これは、ロータリアン各自がそれぞれの職業を通じて倫理的向上を図りながら、他人または社会に幸福をもたらすよう奉仕することであり、職業奉仕における「ロータリーの心」ではないかと思います。 又、1989年シンガポールでの規定審議会で採択された「職業宣言」は、「職業奉仕は、職場と地域社会の両方において、クラブと会員双方の責務である」ことを強調しています。 そのなかには「雇主、従業員、同僚への誠実、忠実さ、また同業者、一般の人々、職業上の知るすべての人々に思いやりの心を持って、公正に接し、自己の職業上の手腕を捧げて、青少年に機会を開き、他人から格別の要請に応え、地域社会の生活を高めることの必要性 そして、広告に際し、自己の事業または専門職務に関して、これを世に問うにあたっては、正直専一なるべし」と職業奉仕の理念を唱えています。 決議23〜34には、ロータリーの哲学が述べられており、「ロータリーは基本的には一つの人生哲学であり、それは利己的な欲求と義務およびこれに伴う他人のために奉仕したいという感情とのあいだに常に存在する矛盾を和らげようとするものである。」と書かれております。 この決議は、ロータリーの思想と行動の基盤とされていますが第4条にありますように「奉仕するものは行動しなければならない」と書かれており、ロータリーの奉仕は、行動することであります。 又、10月は、米山月間です。1952年東京RCによって始められた米山奨学事業が、日本全国のロータリークラブの合同事業となって半世紀を迎えます。当初2名の奨学生でスタートした米山奨学事業は現在1,100名に達し、過去累計で8,822名が米山奨学金の援助を受けました。国別では、91カ国におよび、わが国の民間奨学団体では、最大の規模となりました。言うまでもなく本事業の資金は、日本のロータリアンの“成果を実感できる国際奉仕”のための尊い寄付金であります。しかし、近年の経済環境の変化と会員数の減少による影響を受けて、奨学金への寄付金が減少し始めています。米山奨学事業の大きな特色は、単に奨学金を支給するだけでなく、奨学生一人ひとりに対する世話クラブとカウンセラーにより、生活上また勉学上の支えとなっていることです。 米山月間は、特に米山奨学事業の意義を強調し、会員の奉仕意欲の高揚によってますますの発展を期するためのものです。どうか勉学、研究を志して日本に在留している外国人留学生を支援し、国際理解と親善を深めるため多大のご協力をお願いいたします。
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